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大阪高等裁判所 平成7年(行コ)86号 判決 1998年12月11日

控訴人

松浦米子(X)

(ほか九名)

右一〇名訴訟代理人弁護士

辻公雄

秋田仁志

井上元

吉川法生

斉藤眞行

被控訴人

(元大阪市総務局長) 平野誠治(Y1)

(亡西尾正也(元大阪市長)(Y2)承継人) 西尾照子

西尾正司

西尾康

右四名訴訟代理人弁護士

夏住要一郎

鳥山半六

岩本安昭

阿多博文

主文

一  本件控訴をいずれも棄却する。

二  控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実及び理由

第三 当裁判所の判断

一  被控訴人平野の職務違反行為の有無について

1  原判決第三の一の1(原判決一六頁五行目から同一七頁一行目まで)を引用する。

2  荒木での公費による私的飲食について

(一)  控訴人らが主張する被控訴人平野の公費による私的飲食の内容は別紙一覧表「らうんじ荒木における飲食状況」のとおりである。

(二)  〔証拠略〕によれば、被控訴人平野が、右一覧表に記載のとおり(ただし昭和六三年一一月二一日の分は除く。)合計三六回にわたり荒木で飲食したことを認めることができる。なお、昭和六三年一一月二一日の分は荒木の伝票がなく、甲七〇の3の記載内容からしても被控訴人平野が飲食したことを認めるに足りない。

被控訴人平野は、荒木で飲食した際は伝票に署名したはずであり、右伝票のうち同人の署名のないもの(〔証拠略〕)は飲食したかどうか不明である旨供述しているが、〔証拠略〕に照らし、採用できない。

(三)  右のうち、被控訴人平野を含め二名での飲食は合計二二回であり、その中には後記クラブ銀のホステスを同伴していたものも含まれている(〔証拠略〕)から、右ホステス同伴のものは、その回数は不明(ただし一、二回ではない。)であるものの、完全に私的な飲食と認められる。その余のものについては、人数が二名のもの、三名のもの(四回)、四名のもの(五回)、六名のもの(一回)、八名のもの(三回)、一一名のもの(一回)いずれについても、その趣旨、目的、飲食者が確定できない(西尾が平成七年一二月一八日まで大阪市長として在任していたことは当裁判所に顕著であるが、その間においても、大阪市が本件や別件訴訟における調査嘱託、証拠保全手続等において、裁判所に対してすら関係書類の提出を徹底して拒んだことは遺憾である。)が、ラウンジでの飲食(飲酒)という行為の性格上、これが公務であるとは到底認めがたく、私的飲食であつたと推認するのが相当である。被控訴人らは、前記1の事実を強調しているが、公務といえども相手の人と飲食を共にする等ある程度の社交儀礼的な行事をしなければならない場合(の)あることは十分に理解できるものの、被控訴人平野らのしたように女性も交えて、頻繁に繁華街のラウンジで飲食することが、即、公務につながるものであると認めることはできない。

(四)  〔証拠略〕によれば、右三六回の飲食の代金は、被控訴人平野名義で平成二年三月五日に振り込まれた四一万四三八八円のほかは、大阪市ないし大阪市の外郭団体から公費により支払われたものと認められる。被控訴人平野は、私的飲食については私費により現金で支払つたと供述しているが、〔証拠略〕に照らしても、これを採用することは到底できない。

3  荒木でのプール金による飲食について

(一)  控訴人らは、片岡が、被控訴人平野が荒木で私的に飲食する際の代金支払いのために、平成元年五月末頃、大阪市をして食糧費からあらかじめ約五〇万円を荒木に振り込ませてこれを預け、被控訴人平野はそのことを知りながら荒木における私的飲食の支払をその金員の中から受けていたと主張している。

(二)  〔証拠略〕によれば、右主張事実を認めることができる。すなわち、甲九(片岡の平成元年一二月一一日付検面調書)、甲一〇〇の2(同平成元年一二月一六日付検面調書の閲覧報告書)に記載されている片岡の動機は了解可能でも状況の説明も本人が体験したものでなければできないような具体生があること、その支出手続、金員振込の事実の裏付けもあること((証拠略〕)、荒木の経営者も事実関係を認めていること(〔証拠略〕)、片岡は架空のナイトラウンジゆう子なる飲食店で公務として飲食した事実を偽装し、その支出名下に大阪市をして自己の管理する口座に公金を振り込ませ、これを詐取して有罪判決を受けたのであるが、後述のラウンジシルクロードに関しても、同店と通謀して架空の飲食の事実を偽装し、大阪市をして同店の口座に公金を振り込ませ、これを自己の飲食代の支払に充てるために預託していること(〔証拠略〕)からして、右各検面調書の信用性は高い。これに対し、右各検面調書の記載内容は虚偽であるとする片岡の本件及び別件訴訟における証言(〔証拠略〕)は、曖昧、不自然であって採用できないし、右事実を否定する被控訴人平野の供述も前掲各証拠に照らすと信用できるものではない。

(三)  なお、右預託金が前記2の私的飲食に充当されたものであるのか、あるいは、荒木の方で伝票や売掛帳(〔証拠略〕)に記載しないまま被控訴人平野の私的飲食の代金に充当したものであるのかは不明であるが、そのことは右認定を左右するものではない。

4  銀における私的飲食について

(一)  控訴人らは、被控訴人平野が銀において昭和六三年から平成元年にかけて約四〇回私的に飲食し、その飲食代金約二〇〇万円を大阪市に支出させた旨主張している。

(二)  被控訴人平野が銀において飲食したことがあることは同被控訴人において認めているところ(ただしほとんどが公的飲食という。)、片岡は、前記検面調書(〔証拠略〕)において、被控訴人平野に対し、大阪市に請求しにくい銀での飲食については片岡の方で処理すると申し出て、被控訴人平野から銀の請求書と支払命令書とを受領し、昭和六二年分として約八〇万円、昭和六三年分もいくらかを公金から支払った旨供述していること、銀には被控訴人平野が気に入っているホステスがいたこと(〔証拠略〕)、後記5の事実及び甲六の1により認められる記事内容を併せ考えると、被控訴人平野が銀で私的な飲食をしこれを大阪市の公金から支払わせた疑いは極めて濃いものがあるが、以上の全証拠によつても、その日時、飲食代金、支払手続等の具体的内容を確定することができないため、これを認めることはできない。

5  銀でのプール金による飲食について

控訴人らは、片岡が、被控訴人平野が銀で私的に飲食する際の代金支払いのために、平成元年五月末頃、大阪市をして食糧費からあらかじめ約八〇万円を銀に振り込ませてこれを預け、被控訴人平野はそのことを知りながら銀における私的飲食の支払をその金員の中から受けていたと主張しているところ、〔証拠略〕及び前記3(二)で述べた事情を総合すれば、荒木の場合と同様に、右主張事実を認めることができる。なお、片岡の右認定に反する本件及び別件訴訟における証言(〔証拠略〕)、被控訴人平野の供述がいずれも採用できないことも、前記と同様である。

6  シルクロードにおける私的飲食について

(一)  控訴人らが主張する被控訴人平野の公費による私的飲食の内容は別紙一覧表「ラウンジシルクロード(に)おける飲食状況」のとおり四一回である。

(二)  甲七(シルクロードの飲食客来店接待名簿、売上帳をもとに副検事が作成した片岡の同店における昭和六三年二月一〇日から平成元年一一月六日までの飲食状況一覧表)には、右(一)の一覧表の日すべてについて同行者として「平野」名が記載されている。

しかし、右「平野」のうちには、被控訴人平野のほかに元大阪市職員平野敏美も含まれており(証人片岡)、少なくとも、平成元年六月九日、同年八月四日、同月一七日分の同行者は右平野敏美である(〔証拠略〕)し、また、同年七月五日、同月七日分については、被控訴人平野は当日は海外旅行中であったと述べており、その日の同行者も平野敏美であった可能性が強い。甲七によれば右五日分の同行者は片岡のほか「平野」、「平野、佐納」又は「平野、西本」であり(少なくとも佐納は大阪市の職員である。〔証拠略〕)、〔証拠略〕にはそのほかにも片岡の同行者として「平野」(七回)又は「平野、佐納」(一〇回)と記載されているものがあり、これらのうちには平野敏美が含まれている可能性も否定できない。しかし、他方、被控訴人平野は片岡と二人又は片岡及び佐納と三人(これは稀であるという。)でシルクロードで飲食したことがあることを否定しておらず、また、右のうち昭和六三年七月七日、平成元年三月三一日、同年四月二四日、同月二七日の分は、被控訴人平野が別件訴訟を契機にその飲食代金を大阪市に返還しており(〔証拠略〕)、甲七に同行者として「平野」又は「平野、佐納」と記載されているものの中に被控訴人平野が含まれている分も存在することは明らかである。また、甲七のその余の分についても、証人片岡及び被控訴人平野が、被控訴人平野の同席を否定しないものも存在する。

(三)  甲七に記載されている飲食は、その殆どが大阪市職員同士の飲食であり(証人片岡。被控訴人平野もこれを否定していない。)、その性格は私的な飲食というほかはない。

(四)  右飲食代金の支払状況であるが、当時大阪市建設局管理部職員課長であった後藤初夫(以下「後藤」という。)が同席しているときや同行者が多数の場合には後藤や片岡以外の者が右代金の支払い手続きをしているものもあるが(これらも結局は大阪市の負担で支払われている可能性が強い。)、右甲七に「平野」と記載されている三八回分(前記平野敏美の三回分を除く。)の大部分は片岡がその支払手続をして、大阪市にその負担をさせているのであり(〔証拠略〕)、少なくとも被控訴人平野が支払ったものはない(被控訴人平野本人)。

(五)  以上によれば、控訴人ら主張の四一回の飲食のうちの一部については被控訴人平野も同席しており、その性格は市職員同士の親睦という私的なものであるにもかかわらず、大阪市の公費によりその代金が支払われたものが存在していることになる。被控訴人平野は、シルクロードには片岡やその他の職員から声をかけられて、立場上、部下を激励し、また懇親を図るために顔を出し、短時間飲食しただけであり、その欽食代金は支払っていないが、それは声をかけた者達が負担するものと考えていたし、片岡の場合には、過去に同人の依頼によりシルクロード経営者楠本初恵のために債務保証をし、保証債務を弁済したことがあり、迷惑をかけられたから、片岡が負担するのが原則となっていた旨供述している。しかし、先に認定した荒木や銀の飲食代金の支払状況、これについての片岡の関与状況や、当時大阪市役所内では職員同士の飲食についても食糧費からその代金を支出するということが横行していたことに照らせば、被控訴人平野は、右飲食代金も片岡や被控訴人平野を誘った部下職員が自分たちのポケットマネーで負担するのではなく、実はこれらも大阪市の公費から支出されるであろうことを認識しており、その上でこれを認容していたと認めることができるというべきである。

7  はしご酒について

(一)  〔証拠略〕によれば、被控訴人平野は、昭和六三年四月八日、森野光晴市議会議員、春田財務部長及び片岡とともに一晩で若しば、ジュエット、アルジャン、銀の四軒で飲食(はしご酒)をし、その飲食代金四五万四八五〇円は大阪市から支出されたことが認められ、そのすべてに同席したかどうかについて疑念を表明する被控訴人平野の供述は右各証拠に照らすと到底採用できない。

(二)  証人片岡は、右飲食は森野議員に対する市側提案議案の根回しのためであったと証言しているが、たといそのような名目があったとしても、右は相応の儀礼の域をはるかに超えるものであり、右公金の支出が違法なものであることは明白であるところ、市職員同士の私的飲食ですら市の公費によることを認識していた被控訴人平野としても、その飲食代金が公費から支出されるものであることは当然に知っていたものと認められる。

8  ゴルフ費用の公費負担について

(一)  〔証拠略〕によれば、被控訴人平野は、少なくとも昭和六三年、平成元年に各三回、後藤が世話をする大宝塚ゴルフ場におけるゴルフ会に参加したこと、その際、後藤は、同ゴルフ場内にあるアラスカなるレストランに対し、参加者全員のプレー代金、飲食代及び土産品代を一括して飲食代として処理することを依頼し、これにより同レストランから請求されてきた右代金全額を本件協会から支出させていたことが認められる。

(二)  被控訴人平野は、右ゴルフ会の参加費として二万円程度を支払っていたと供述し、証人後藤もこれに沿う証言をしているが、少なくとも片岡はゴルフ参加費を支払っていなかったこと(証人片岡、同後藤)、後藤は被控訴人平野には機構改革の際などにお世話になったためゴルフ会に招待したものであること(証人後藤)、また、同証人は、集めた会費は同人の本件協会に関する慶弔費等として使用したと証言しているが、会費を集めたのであればそれからプレー代金等を支払うのが通常であり、同証人の説明は不自然であること、右ゴルフ会に参加したことのある春田財務部長は参加費を支払わなかったことがあることを暗に認めるような発言をしたとの新聞記事があること(〔証拠略〕)、また、右新聞記事には平成元年六月上旬の宝塚市内のゴルフ場での被控訴人平野、片岡、後藤らのゴルフ費用三九万七八四〇円の明細が掲載されており、これには何らかの根拠があると考えられることなどからすれば、ゴルフ参加費を負担したとの前記被控訴人平野及び証人後藤の供述は到底信用できない。当時、大阪市役所の一部の職員間に行われていた前記一連の私的飲食を巡る公費の乱費、公私混同ぶり、さらにはゴルフコンペの幹事役を務めた後藤の役職等を考え併せると、右ゴルフに参加した被控訴人平野らはいずれも右参加費用も当然に大阪市ないしその外郭団体の公費から支出されるものと考えていたと推認することができる。

(三)  被控訴人平野がゴルフ場までのタクシー代金を本件協会のタクシーチケットで支払ったことを認めるに足りる証拠はない。

9  大阪市職員共済組合等の不正経理について

この点については、当裁判所も控訴人らの主張事実を認めるに足りないと判断するものであり、原判決三六頁四行目から同三七頁二行目までを引用する。

二  本件発覚前後の経過事実等

本件処分の違法性の有無を判断するについては、市長西尾の裁量権の濫用ないし逸脱の有無が問題となるから、その前提として、本件の発覚の経緯、その後の大阪市の調査状況等について認定しておく。〔証拠略〕によれば、以下の事実を認めることができる。

1  大阪市では、職員による非行行為が発覚した場合、通常、各主管局で非行行為の内容の調査を行い、調査結果を総務局人事課に報告し、総務局人事課において、懲戒審査委員会に処分方針を諮問した上で、諮問結果を参考に懲戒処分等の手続が行われていた。各主管局での調査結果は、通常、総務局人事課を通じて、同人事部長に報告され、その後、人事部長ないし人事課長から総務局長ないし人事担当助役に報告され、大阪市長には助役から報告されることになっていた。本件当時の総務局人事部長は室力松、人事課長は山田昇、人事担当の助役は大多一雄及び大浦英男であった。

2  後藤は、従前から本件協会と大阪市との窓口事務を担当するとともに、本件協会の渉外事務を事実上処理しており、その地位を利用して、本件協会と外部者との飲食を行った際、出席者の土産用として本件協会の費用で飲食店に調達させた商品券、ビール券を横領したことがあり、平成元年一〇月頃には右嫌疑で検察官の事情聴取を受けるようになった。これに関連して、本件協会は同月一七日、検察庁へ関係書類を提出した。同月二〇日、室人事部長は、右事実の報告を受けたが、検察庁の捜査が先行していたため、その推移を見守ることとし、その後の同年一二月一九日(以下特に断らない限り、年月日は平成元年度とする。)をもって後藤は懲戒免職処分を受けた。

3  検察庁では同時に片岡の架空の飲食店ナイトラウンジゆう子を使用した公金詐欺事実についても内偵中であり、後藤からもナイトラウンジゆう子の件を聴取していたことから、一〇月二四日、後藤は片岡にそのことを連絡し、摘発を免れないと悟った片岡は、同日、上司である春田健一財務部長に事実を打ち明けた。翌二五日、報告を受けた室人事部長は、関係書類の調査及び片岡からの事情聴取を指示し、同日、片岡のナイトラウンジゆう子を利用した詐欺事実が確認されたため、翌二六日、片岡は懲戒免職処分を受けた。なお、片岡が開設したナイトラウンジゆう子の口座(前田夕子名義)への公金の支出については、一〇月二五日から二月八日までの間、市の全局において調査がなされ、一一月一〇日の集計の結果総額五一四万四一六〇円に上ることが判明した。

4  検察庁は、一一月八日、片岡からの事情聴取を開始するとともに、同人宅を捜索し、他方、財政局や市長室、環境保健局等から歳出決議書、歳出予算差引簿、支出命令書等の多数の支出関係書類(その詳細は別紙押収品目録に記載のとおり)等を押収した。片岡は、翌九日、自殺を図ったが未遂に終わり、以後入院した。

5  一一月一一日、新聞は後藤及び片岡の横領、詐欺事件が片岡の自殺未遂を契機として発覚したと報道し(〔証拠略〕)、翌一二日には右に関連して市の食糧費が市議らの過剰な接待に使用されている旨報道した(〔証拠略〕)。市は、同月一六日に会計監理検討委員会を、同月一八日に市政運営刷新委員会をそれぞれ設置して公金の支出についての見直しを開始した。室人事部長は、西尾市長の局長会議での調査の指示に基づき、同月二〇日、全局に対し、昭和六三年度の食糧費すべてにつき、飲食場所が実在するか、利用人員の所属、職務内容と支出理由に合理的関連があるか、利用人数が支出理由に照らして不自然な点はないか、利用人数・利用場所に照らし支出金額が不相当な点はないか等の観点から、逐一、チェックして調査するよう指示し、全局は、同日及び二一日の両日、右方法により調査し、同日その結果が集約されたが、ナイトラウンジゆう子のほかには公金の不正支出は窺われないとの結果であった。

6  片岡は、一一月二八日よりも前に退院して自宅療養をしていたが、同日、検察官に逮捕されるとともに弁護人を選任し、同年一二月一八日に起訴されるまで接見禁止付で勾留され、同月一九日に保釈された。その間、市による片岡への事情聴取は行われていない。なお、片岡は、一二月一三日に起訴に係る前記ナイトラウンジゆう子口座の詐取金合計五一四万四一六〇円を市に賠償している。

7  一一月二九日、新聞は被控訴人平野を含む市の幹部職員が参加していた職員親睦ゴルフ会の費用が本件協会から支出されたことや、春田財務部長の談話として昭和六三年に参加した二回のうち一回は無料だったかもしれないとの発言を報道した(〔証拠略〕)ため、同日、大多、大浦両助役は、実名の出た被控訴人平野、高橋修収入役、橋本固建設局長から、室人事部長は春田財務部長から、更に他の参加者に対しては各関係局において、それぞれ事情聴取を行った。被控訴人平野は、昭和六三年、平成元年の各三回参加したが、参加費二万円を支払った等として報道内容を否定し、その他の者も参加費を支払った、公費でのゴルフであることは知らなかった旨弁明した。大多、大浦両助役は西尾市長に対し、新聞報道のような非行行為は認められなかった旨報告したところ、西尾市長は引き続き調査をするように指示し、両助役は室人事部長に対し更に調査するよう指示した。そこで、室人事部長は山田人事課長を通じて建設局に後藤に対する事情聴取をさせたが、建設局からは、後藤はゴルフ会のプレー代金を飲食代に含めて本件協会に支払わせたことはあったが、その日時、回数、参加者、参加人数等は覚えていない、参加者からは会費として二万円を貰っていた記憶があると説明しているとの報告がなされた。また、室人事部長は、後日、建設局から、一二月初旬に当該ゴルフ場に調査のため訪問したが、営業に関する秘密であるとして回答を拒否されたとの報告も受けた。そこで、室人事部長は、両助役に対し、被控訴人平野に前記報道のような非行行為は認められなかった旨報告し、両助役はその旨西尾市長に報告した。

8  一一月三〇日、新聞は被控訴人平野が高級クラブで一人で飲食した際の飲食代も市の食糧費から支出されたと報道した(〔証拠略〕)ため、両助役は被控訴人平野から事情聴取を行った。被控訴人平野は、報道されたクラブは銀であり、外部者との懇談等で利用したことがあるが、相手が急に来られなくなって結果的に一人になったこともあるものの、それは私的な飲食ではない、銀を私的に利用した場合もあるが、その際は飲食代金はすべて個人で支払っている旨弁明した。両助役は、室人事部長に可能な限りの調査を行い、新たな事実が判明すれば報告するように指示し、西尾市長に対しては、事情聴取の結果からは被控訴人平野に前記報道のような非行行為は認められなかった旨報告した。室人事部長は、一二月六日、全局に対し、昭和六二年度の食糧費すべてにつき、前記一一月二〇、二一日と同様の調査をするよう指示し、全局は、一二月六、七日の両日にわたり調査したが、ナイトラウンジゆう子のほかには公金の不正支出は窺われないとの結果であった。そこで、室人事部長は、両助役に対し、被控訴人平野に前記報道のような非行行為は認められなかった旨報告した。

9  一二月一〇日、新聞は、市長室中堅幹部が平成元年三月頃に片岡に対し使い切れずに残っている市長室の食糧費約二〇〇〇万円の消化を依頼し、片岡が請求書、支払命令書等を偽造して高級クラブや料亭に市から振り込ませていた旨報道し(〔証拠略〕)、次いで、一二月一二日、新聞は、片岡が被控訴人平野の行きつけの店から架空の飲食代を市に請求させ、市の公金を同店にプールし、これを被控訴人平野の同店での私的飲食代の支払に充当していた旨報道した(〔証拠略〕)。同日、両助役は、右公金のプールに関し、被控訴人平野から事情聴取を行ったが、被控訴人平野は、自己の私的飲食代については個人で支払っている、片岡が報道されたようなことをしたかどうかは知らないが、片岡等幹部職員による一連の不正支出については、人事の総括責任者として責任を痛感している旨回答した。大多助役は、室人事部長に対し、可能な限り調査を行い、新たな事実関係がわかれば報告するように指示するとともに、両助役は、西尾市長に対し、被控訴人平野からの事情聴取の結果と右指示内容を報告した。室人事部長は、先にした全局における書類の調査結果を踏まえ、被控訴人平野について前記報道のような非行行為は認められない旨報告し、両助役はこれを西尾市長に報告したところ、西尾市長は新たな事実が判明した場合には報告するように指示した。

10  一二月一六日、新聞は、市職員共済組合、市職員互助組合、市健康保険組合において不正な経理操作により裏金を作出して、これを総務局庶務担当者が保管し、総務局の便宜に供していた旨報道した(〔証拠略〕)ため、室人事部長は山田人事課長に調査を指示したところ、右三組合においては窓口を一つにして関係する情報の収集等を行っており、その担当を三組合の事務所の設置されている総務局の庶務担当者に委託し、その事務処理のための経費を預託していたものであり、その経費の捻出に不正はない旨の調査報告を受けた。

11  一二月一七日、被控訴人平野は、大多助役に対し、片岡等幹部職員による一連の不正支出により市政に対する市民の不審を招いたことについて、人事の総括責任者として重大な責任を痛感し、自らも疑惑を招いたことについて深く反省しているとして、辞職を申し出た。大多助役は、被控訴人平野に対し一旦は慰留したが、同人の決意が固かったため、室人事部長同席の上、大浦助役と協議し、被控訴人平野についての一連の疑惑報道についての被控訴人平野の説明には不審な点はなく、事件発覚後の調査の結果によっても不正行為を疑わせるものは見当たらず、検察庁の取調を受けている様子もないことから、被控訴人平野に報道されているような不正な事実が存在したということはできないし、本人の辞意も固いのでも辞職の申し出の取扱いを保留したままにしておくことはできず、これを承認するほかはないとの結論に達した。そこで、大多助役は、西尾市長に対し、被控訴人平野からの辞職の申し出があったこと及び両助役の協議結果を進言したところ、西尾市長は、両助役の協議結果を了承したので、同月一八日、西尾市長の決裁を得て、被控訴人平野に対し退職発令を行った。西尾市長は、同日、記者会見を行い、片岡が起訴されることになったこと、被控訴人平野に対する退職発令、幹部の処分方針を発表し、翌一九日には右幹部の処分の範囲を拡大する旨発表した。

12  一二月一九日、新聞は、総務局人事部幹部が飲食代金を市職員共済組合にツケ回していた旨報道した(〔証拠略〕)ため、室人事部長は調査を指示したところ、職員共済組合による調査結果は、そのようなツケ回しの事実はないというものであった。

13  大阪市の取扱例に従えば、被控訴人平野の退職金は平成二年二月に支給されることになっていたが、同年一月九日に控訴人らの監査請求がなされたので、市はその結果を待って、被控訴人平野に対する退職金支給の可否を判断することとした。監査委員会は、被控訴人平野及び片岡を事情聴取のために呼び出したが、いずれもこれに応じなかったため、監査委員会はその余の調査を進め、同年三月七日、市が被控訴人平野に対し退職発令をしたことに違法はなく、退職手当の支給についても、退職手当のどの規定を適用するかは任命権者の裁量によって行われるものであることを理由として、請求に係る勧告はしないとの監査結果の通知がなされた。そこで、大多、大浦両助役及び後任総務局長は被控訴人平野に対する退職手当を減額する必要があるか否かについて協議したが、被控訴人平野の退職以降に新たな事実関係も判明していないから、減額すべき理由はないとの結論に達した。西尾市長は、右報告を受け、同月九日、被控訴人平野に対する退職手当裁定を行った。

14  控訴人らは、検察庁に被控訴人平野を詐欺罪で告発していたが、検察官は平成二年四月、嫌疑不十分を理由とする不起訴処分を行った。なお、片岡に対しては、同年六月八日、執行猶予付の有罪判決がなされており、検察庁は、平成三年一二月二〇日、押収品を市に返還した。市は、平成四年三月一三日、別件訴訟において大阪地方裁判所が採用決定した右返還記録の証拠保全手続においてその提示を拒否したが、同月一六日、返還記録の調査結果として、私的飲食等不正な公金支出が九四件、総額一一二二万円あったとする最終調査結果を発表し、関係者からの返還を求め、厳重処分を行う旨発表した。その後の同年五月七日、被控訴人平野や片岡のほか多数の市職員らは、市に対し、飲食代として市から支出された金額を返還した。被控訴人平野が返還したのは、前記認定のシルクロードでの四回分の飲食代と、セラ一〇時館という飲食店での一回分の飲食代合計二一万九〇八〇円である。

三  本件処分の違法性の有無について

1  控訴人らの西尾承継人らに対する請求は、地方自治法二四二条の二第一項四号の規定に基づく代位請求に係る当該職員たる元大阪市長西尾(の承継人ら)に対する損害賠償請求であるから、その対象となるべき違法な行為は、西尾の財務会計上の行為(公金の支出)である本件退職手当支給行為であることになる。控訴人らは、本件退職手当支給行為の違法性の根拠として、主位的には本件退職手当支給行為に先立つ本件処分が違法であること、予備的には本件退職手当支給行為に際し減額すべきところを全額支給したという裁量権の逸脱があることを主張しているものと解される。

2  地方自治法二四二条の二第一項四号前段の規定に基づく代位請求に係る当該職員に対する損害賠償請求訴訟は、財務会計上の行為を行う権限を有する当該職員に対し、職務上の義務に違反する財務会計上の行為による当該職員の個人としての損害賠償を求めるものであるから、当該職員の財務会計上の行為をとらえて右の規定に基づく損害賠償責任を問うことができるのは、たといこれに先行する原因行為に違法事由が存する場合であっても、右原因行為を前提としてされた当該職員の行為自体が財務会計法規上の義務に違反する違法なものであるときに限られると解するのが相当である。もっとも、本件においては、右原因行為たる本件処分の権限と当該財務会計上の行為たる本件退職手当支給行為(正確には支出負担行為)に係る権限とは、いずれも大阪市長であった西尾に帰属しているが、このような場合、普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体に対して、その事務を誠実に執行すべき職務上の義務を負い(地方自治法一三八条の二)、右誠実執行義務もまた、財務会計法規上の義務の一内容を成すものというべきであるから、原因行為である行政処分について、長がこれを取り消しうる権限を有している場合には、右原因行為が違法なものであれば、長はこれを取り消すべきものと解され、これをしないで当該財務会計上の行為を行ったときには、右財務会計上の行為は違法となる。したがって、主位的請求においては、右の意味における原因行為たる本件処分の違法性が問題となる。

3  先に認定したとおり、被控訴人平野に対し、退職発令がなされた平成元年一二月一八日の時点において、客観的には、被控訴人平野が荒木、銀、シルクロード等での預託金を含む公費により私的飲食をしていた事実、公費によるゴルフ会に参加していたという事実が存在していたものであり、右事実は少なくとも地方公務員法二九条一項三号の非行行為として懲戒事由に該当するものである。

ところで、右事実があるのにもかかわらず、西尾が被控訴人平野を懲戒免職処分にせずに同人の辞職の申し出に対し退職発令をしたこと(本件処分)が、その裁量権の濫用ないし逸脱として違法であるというためには、その前提として、西尾が、本件処分の時点で、被控訴人平野の非行行為を確知し又はこれを確知するための調査を怠ったという事情がなければならない。

4  前記二に認定した事実からすれば、西尾が被控訴人平野の非行行為を確知していたとはいいがたいことは明らかというべきである。そこで、西尾の調査義務違反があったか否かを検討する。

前記二に認定の事実によれば、本件処分時点において、新聞報道等により被控訴人平野に対し、公費による飲食店での私的飲食、ゴルフへの参加の疑いが存在していたし、右報道内容はかなり正確であったと評価することができる。

しかしながら、本件処分当時、被控訴人平野は右報道内容を全面的に否定していたのであるから、懲戒事由があるかどうかを他の方法により調査すべきこととなるが、新聞社その他の報道機関は情報源を秘匿すべき立場であって、これを明かしてくれることを期待することはできず、また、片岡も被挫訴人平野に対する疑惑報道が初めてなされた平成元年一一月二九日の時点では既に検察庁に逮捕され、同年一二月一八日に起訴されるまでは接見禁止付で勾留されていたのであるから、同人からの事情聴取は不可能であったし、公費によるゴルフ会に深く関与していた後藤や他の参加者に対する事情聴取の結果は、被控訴人平野の弁解に沿うものであった。そして、後藤や被控訴人平野の弁解内容を検証するための支出関係書類は、本件協会のものは同年一〇月一七日に、財政局その他の支出関係書類は同年一一月八日にそれぞれ検察庁に提出されており、残された支出関係書類にしても、その記載内容が抽象的になっていたり、一人で飲食した分は数件分をまとめて記載するなど不正が露顕しないように細工がされていた(〔証拠略〕)のであるから、私的飲食であったか否かをその書類のみから推認することは事実上不可能に近い程度に困難であったといえる。また、疑惑が指摘されたゴルフ場に対する事情聴取も試みられたが、これが相手から拒否されたのは前記認定のとおりである。

以上の事情を総合するならば、西尾に調査義務の違反があり、ひいてはその裁量権の濫用ないし逸脱があったとは認められないというほかはない。

5  また、本件処分が時期尚早ではなかったかどうかについても、被控訴人平野の退職の意思は固く、これに対する対応を迫られていたといえるし、本件処分当時において被控訴人平野に対する検察官の事情聴取は行われておらず、同人に対する捜査がなされるものか否か、それがどのように展開するかを予測することは極めて困難な状況にあったといえるうえ(検察庁は片岡起訴の時点における記者会見において事実上の終結宣言を行っている。〔証拠略〕)、そもそも懲戒処分を行うか否かやその時期に関しては任命権者の裁量に委ねられているところ、当時の大阪市に対する報道機関や市民の批判は強く、西尾としても対応を早急に取らなければならない状況にあり、また、疑惑を招くような職員を速やかに職場から排除し、適正な公務執行ができるように職場環境を整えることも必要であったということもできるし、さらに、組織内で不祥事が発生した場合に、その責任者がけじめをつけ、責任を執る方法として、その職を辞するということは世間でも一般に是認されていることでもあることを考えると、西尾が事実が判明するまで本件処分を留保しなかったことをもって裁量権の濫用ないし逸脱があったということもできない。

四  本件退職手当支給行為の違法性について

1  三の3ないし5で検討したところによれば、本件処分は違法とはいえないのであるから、西尾が本件退職手当支給行為において本件処分を取り消さずに本件退職手当支給行為を行ったことをもって、直ちに本件退職手当支給行為が違法であるとはいいがたい。

2  次に、本件処分から本件退職手当支給行為までの間の事情からして、西尾に調査義務違反があり、本件退職手当支給行為に裁量権の濫用ないし逸脱があるといえるか否かについて検討する。右期間において、本件処分までの時期よりも事案の解明という観点において新たに付け加わった事情は、片岡が保釈されたという点である(報道その他大阪市の外部において新たな事実が判明したというような事情は証拠上見出しがたい。)。しかるに、大阪市は片岡に対する事情聴取を行っていないが、片岡は当時監査委員会からの呼び出しにも応じていないから、既に懲戒免職処分を受けた同人が更に被控訴人平野の疑惑についての事情聴取に応じたかどうかは疑問があるし、仮にこれに応じたとしても、本件及び別件における証言内容からみて、被控訴人平野において非行行為があったと確定できるほどの供述が得られたかどうかも極めて疑問である。そして、その他の事情(支出関係書類が検察庁に押収されていること等)は本件処分時点までと変わるところはないから、大阪市長が監査委員会の審査結果を待ったうえで本件退職手当支給行為を行ったことについて、調査義務違反等の非難を受けなければならない点はないというべきである。

3  なお、控訴人らは、本件退職手当支給行為においては退職手当の額を条例の定める最高八〇パーセント減額して支給すべきであったとも主張している。大阪市の職員の退職手当に関する条例五条には「在職中勤務成績特に不良な者又は職務上の義務に違反する行為があった者については、前三条の規定による退職手当は、市長の定める基準により、減額して支給することができる。」と規定され、職員の退職手当に関する条例施行規則五条の二には「条例第五条に規定する市長の定める基準は、次のとおりとする。(1) 略 (2) 職務上の義務に違反する行為があったことにより勧しょうを受けて退職した者の退職手当額 条例第二条から第四条までの規定により計算した額に一〇〇分の二〇から一〇〇分の九〇までの範囲内の割合を乗(じ)て得た額 (3) 勤務成績が不良な者又は職務上の義務に違反する行為があった者で総務局長の定めるものの退職手当の額 条例第二条から第四条までの規定により計算した額に一〇〇分の二〇から一〇〇分の九〇までの範囲内の割合を乗じて得た額」と規定されている(〔証拠略〕)。しかしながら、既に見てきたとおり、西尾において被控訴人平野に職務上の義務に違反する行為があつたことを確定することは困難であったのであるから、本件退職手当支給行為を行うに当たり、大阪市の職員の退職手当に関する条例五条、同施行規則五条の二を適用して退職手当を減額して支給することはできなかったというべきであるし、仮に、被控訴人平野が報道により疑惑を招いたことを考慮して減額することが可能であるとしても、これを行うか否かは西尾の裁量の範囲内に属するというべきであり、前記認定の事実関係の下において、これをしなかつたことに裁量権の濫用ないし逸脱があったと認めることはできない。

なお、付言しておくに、被控訴人平野は、当時、大阪市役所において人事・労務対策を担当する総務局長という枢要の地位にあり、自らを律して範を垂れ、職場の綱紀を粛正すべき立場にありながら、前記認定のとおり、むしろ率先して公費を私的飲食等に乱費していたのであるが、これは公務員としてあるまじき行為であり、その行為の態様・内容を見ると、被控訴人平野のした行為は、許し難いものとして、いかなる非難も甘受すべきものということができよう。ただ、当時の大阪市役所においては、一部の職場、一部の職員の間でのみのことではあろうが、公金の使用についての規律が乱れに乱れていたことがうかがわれるのであり、このような職場環境の中に入ると、通常の道義心を持っている人でも、その色に染まり、金銭感覚が麻痺し、公務員としての自覚を失い、公金を私的に使用することに抵抗を覚えず、ごく当たり前のこととして受け入れるようになるのは、神ならぬ身としてはやむをえない面もないとはいえない。また、被控訴人平野は、大阪市役所の職員としては、評判のよい、仕事もよくできる人物であり、なお将来を嘱望されていた者であることが前掲各証拠により認めることができるのであるが、自らまいた種とはいいながら、職場の悪弊・誘惑に負けて、公金を私したことが発覚し、職を辞さなければならなくなったのであり、相応の不利益を受けていると評価することができる。

このような事情を考えると、当時の西尾市長が被控訴人平野の辞職を承認し、退職金を支給したことも、市長に与えられた裁量権、すなわち許された選択肢の一つを採用したものということができ、これを著しく妥当性を欠いたものと認めることはできないといわざるをえない。

五  以上によれば、西尾のした本件処分及び本件退職手当支給行為には裁量権の濫用ないし逸脱があるとは認められず、いずれも適法であるというほかはないから、その余について判断するまでもなく、控訴人らの請求は、被控訴人平野に対する請求をも含めいずれも理由がない。

よって、原判決の結論は相当であるから、本件控訴をいずれも棄却することとし、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 福富昌昭 裁判官 古川正孝 塩川茂)

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